檸檬VS胡桃 〜巨峰を巡る攻防〜


11月9日のことです。
クーちゃんは、大好きな大好きな巨峰をもらって、心ウキウキ食べてました。
ちょうどそこへやって来たのは、檸檬ちゃん。
檸檬ちゃんは、見た目はごく普通のオカメインコ。
ごく普通に生まれ、ごく普通に育ち、ごく普通のお家で暮らしています。
でもただ一つ違っていたのは、檸檬ちゃんは、とっても気の強いお嬢様だったのです。


「クーちゃん、真樹ちゃんから何もらったの?」

「あ、巨峰だ! これ、甘くて美味しいんだよね」

「あの・・・、これクーちゃんのだから」

「ちょっとだけ、あたしにもちょーだい」

「だめ・・・」

「作戦変更、正面から堂々といこうっと」

「いやだってば・・・」

「いいじゃない、ひと口くらい」

お〜っと! 胡桃ついにここで切れたかっ!
檸檬を角に追い詰めたーっ!!

「もう! クーちゃんだって怒るんだからね!」 「何よっ、やる気!」

でも、反撃はここまで。
胡桃は、すぐに元に戻って巨峰を食べ始めました。
檸檬を追っ払えれば、それでいいんだよね。
ところがところが、檸檬も諦めない!

「あ、今度はエリカラの中まで入ってきた、早く食べなきゃ!」
「あーん、なくなっちゃう〜」

「はぁ〜、やっと食べ終わった、取られなくて良かったなぁ」


胡桃は、途中で一度、檸檬の冠羽をちょっとだけ引っ張って、やめて欲しいとアピール。
それでも一向に引き下がらない檸檬を、とうとう角に追い詰めた時も、
胡桃は、抗議だけで攻撃はせず、すぐに踵を返して元の場所へと戻りました。
でも、これは非常に危ないことですよね。
クーの困った顔と強気な檸檬が、あんまり可愛くて可笑しくて、
ついつい止めに入るのをためらってしまった私・・・。
だけど、手で二人の間を遮ったり声を掛けたりと、
シャッターを切りながら、ハラハラドキドキし通しでした。
ニシちゃん、今日まで秘密にしててごめんね。もうしません。魔王に誓って。(2002.11.29)


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