遅く起きた週末の朝は、幸せなひととき。
コーヒーを入れてパソコンとTVのスイッチをON。
もちろんTVの画面は、桃ちゃん・柚ちゃんの2画面モニターだ。
モニターを見ながら、仕事がらみのアクセスなどをやっていると、 気配を察知した桃が、
「出して出して!」と騒ぎ出す。
そして、それに続くように柚の口笛のような声も加わり合唱となる。彼女は、まだベッドの中。
一度起きて、餌や水の世話を終わらせると、 二羽を遊ばせながら朝刊にざっと目を通し、 ベッドへと戻ってくるのがお決まりになっている。
そうしてお昼近くになると一足先に私が起きる。 それが我が家の習慣だ。
桃と柚に呼ばれて鳥部屋に入ると、そこは既に真夏の世界。 4〜5度は違う。
外に出す順番は、必ずお姉さんの桃ちゃんから。
カミサン曰く、こういうことは大切らしい。
「先住者は立ててやらないと駄目」
「桃は、柚よりももっとかまってやらなくちゃ」
などと言っている。
毛引きになったり、柚を敵対するようになったりするんだそうだ。
そんなことにでもなったら一大事。
出せ出せになってる桃は、 普段であれば、手でバウンドすると直ちにチェスト行きだが、 換羽中の今は、飛ばずに私に甘えてくる。
だから今は、桃を手に乗せたまま、次は柚。
残念ながら柚とは、接する時間をまだ余り持てていない。
出たがってはいるのだが、指を差し出すと奥の方へ逃げて行ってしまう。
そして1周して入り口に戻ってきたところで、また指を差し出すと再び奥の方へ。
これを何回か繰り返しているうちに、ようやく片足を乗せてくるのだ。
それも臆病者のオカメらしく、震えながら恐る恐ると・・・。
桃の換羽のお蔭で、二羽ともずっと私の体にまとわりついている。
まさに両手に花、華か? 幸せなひとときである。
ちなみに、私達夫婦と桃、柚の家族4人が揃っている時は、 柚がカミサンから離れないので、自然と、 “カミサンと柚” “私と桃” の組み合わせになる。
ゆっくりゆっくりとスリッパの音が近づいて来た。
「あたしのことも忘れてないでしょうね」
というように・・・。
それはまた、もう一つの幸せ。
桃ちゃん、柚ちゃん、じゃ、また後でね。
(1999年5月記)